本棚を見ると、その人なりが伺えるとはよくいうものだ。
時代小説で全段塗り固められていたり、料理雑誌が毎号きちんと並んでいたりする。
そこにあるものは必要だったり、興味があるものだ。
その反対、本棚に全く無い本のジャンルを想定すると、広がるものがある。
普段気にしないジャンル、目に入っても意識まで届かないもの。
人の本棚を見ると、特色が強いだけにその様子が顕著である。
本屋や図書館は幅広く置いてあるが、人の本棚は非常に偏っている。
自分の意識に無い本を探すのもおもしろいし、置かれていないジャンルについて
尋ねるのもおもしろいだろう。相手の懐をくすぐるか薮蛇になるかは
その時次第ではなるが、多少なり話題として広がるだろう。
本を読む事は、人との交流の糸口を広げるだけでなく、相手の様相を反射して
自分に帰ってくるものである。そういう循環は楽しい。
ただ間違っても、“隠してある”本まで暴かないように。
それこそ藪から大蛇くらい、危険な領域である。
2015年09月14日のエントリー
読書の秋 反射編
2015年09月14日 · コメントは受け付けていません。 · 季節のコラム
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